The seven folded murder in Tokyo – 霞が関7人毒殺事件
先日、都内某所で起こった奇怪な殺人事件。秘密裏に開かれた晩餐会において、突如7人の要人が同時に命を落としたのだ。
しかし、その凶行はまるで魔法のように痕跡がなく、警察上部が掴んだ情報はごく僅か。犯行が、不特定多数の客人が集うなか標的だけを仕留める毒殺であったこと。そして動機が過去のとある冤罪事件に関係したものだということ……
事件に国中が騒然となるも、メディアは淡々と「犯人の自殺」を報じて終わる。
このあまりにも不自然なニュースはネット上で世界中に拡散。住民たちは映画のようなその完全犯罪を「A magician’s confession(奇術師の告白)」と称し、握り潰された真実を炙り出そうと躍起になる者で溢れていた。
被害者の孫娘である渋澤ひばりは、当日現場に居合わせていました。彼女だけはその日にあったある事実を知っていたけれど、警察の事情聴取でも、そのことは話さずにいました……